70’s Music #4

 20代前半のころ、私は音楽の世界で新たな出会いを経験しました。それは、アメリカのフュージョンバンド、Stuffとの出会いでした。当時、バンド活動をしていた私は、ハードロックから徐々に軽い音楽へと移行している最中でした。そんな中、レコード店で偶然目にしたStuffのアルバムジャケットに引かれ、ジャケ買いしてみたのです。

 最初にそのレコードを聴いたときの感想は、「なんじゃこれ?」というものでした。しかし、唯一「My Sweetness」だけは、当時のFMラジオ番組で流れていたため、すでに耳に馴染みがありました。それでも、全体としては少し異質な感じがしました。特に「Foots」のイントロは聴いているこっちが恥ずかしくなるほどの印象でした。

 しかし、それから何度も聴き返すうちに、少しずつStuffの音楽の良さがわかってきました。その独特のグルーヴ感やメロディーの美しさに惹かれていったのです。さらに、当時偶然知り合ったバンド仲間にも同じように彼らの音楽を愛する者がいることを知り、ますます盛り上がりました。その後、彼らと一緒にStuffの曲をカバーするようになりました。

 残念ながら、Stuffのメンバーの多くはすでに他界してしまいましたが、80年代に観に行ったThe Gadd Gangのライブや渡辺貞夫さんのライブでの素晴らしい演奏は、今でも鮮明に覚えています。そして、StuffのキーボーディストであるRichard Teeは、私が最も敬愛するプレイヤーの一人です。彼のゴスペルを基本とした独特の演奏には、今でも学ぶことがたくさんあります。

当時のFM番組 軽音楽をあなたに で流れていた My Sweetness
この曲のピアノソロはRichard Teeの典型的なスタイルで、当時衝撃を受けました

70’s Music #3

70年代の音楽を掘り下げるこのシリーズ、今回はクインシー・ジョーンズのアルバム「Sounds…and Stuff Like That!!」を紹介します。

当時よく聴いていたアルバムの中でも、特に思い入れのある一枚です。中でも4曲目の「Tell Me A Bedtime Story」は、ハービー・ハンコックのピアノソロが光る名曲です。

この曲は、ハービーが即興で弾いたピアノソロをクインシーが譜面に起こし、ストリングスアレンジを加えたという逸話があります。ハービーの自由な演奏とクインシーの緻密なアレンジが絶妙に絡み合い、聴く者を魅了する一曲です。

アルバム全体を通して、クインシーの多彩な音楽性が表現されています。ジャズ、ソウル、ファンク、ロックなど、様々なジャンルの要素が混ざり合い、独特な世界観を作り出しています。

70年代の音楽が好きな方、クインシー・ジョーンズのファンの方にはもちろん、音楽好きなら誰でも楽しめるアルバムです。ぜひ一度聴いてみてください。